【朝礼でスピーチするコツ】準備段階で失敗しがちな3つの事

コミュニケーションTIPS

5分でいいから人前で何か話して”なんて言われることがありますか?5分くらいなら余裕とタカをくくって話を準備しだしたものの思いのほか難しかった…となる事もしばしば。それはもしかすると準備段階でのミスが原因かもしれません。効率的な話を作りたい時に気を付けたい、ついやりがちな3つのミス、「話を組み立てない」「テーマを決めずに話を作り出してしまう」「序論(話の導入部)から作り出してしまう」という要素を今回は取り上げてみたいと思います。

上手な話の作り方 準備で失敗しがちな3つの事とは

ある職場では朝の朝礼で短い小話をする事が求められるそうです。毎週一人ずつ、社員が順番に話を担当します。何を話しても構いません。時事ネタ、趣味や余暇、もちろん仕事に役立つことなど…、話す内容はその人次第です。

これはあくまで一例ですが、このように人前で話をしなければならなくなることは有り得る事です。プレゼンや営業トークとも違う、ちょっとした”タメ”になる話や小話を人前で話すようにと求められたとしたら、皆さんはどうされますか?

ついやってしまいがちな3つの事柄を取り上げ、そこから話を作る秘訣を探ってみたいと思います。

  • 話をきちんと組み立てようとしない
  • テーマを決めずに話を作りだしてしまう
  • 序論から先に作り出してしまう

 

今回取り上げているのはあくまで人前での一般的なスピーチについてであり、プレゼンや営業トークといった商業的な目的の手法とは異なります。

 

ミスその1.話をきちんと組み立てようとしない

”ちょっと話をして欲しい”と求められる時、決まって「5分くらいでいいから」と言われる事があります。この時”5分間くらいだったらその場の思い付きで話せば良いや”とつい考えてしまうかもしれません。しかし本当に大丈夫でしょうか?

5分間の話が最も難しい

プロの話し手はたとえ5分の話でもきちんと話を組み立てようとします。なぜならば「5分間の話が実は最も難しい」という事を知っているからです。

最後まで飽きさせないために最低限心がけたい事

聞き手の関心をひきつけ、持続させ、為になったと感じさせる。その為にはその5分間の中にありとあらゆる要素を盛り込まねばなりません。

  • 関心をおこさせ聞き手を引き付ける序論
  • 内容があり、かつ実践的な要点をいくつか含んだ本論
  • やってみたい、有益だったという気持ちをおこさせる結論

これらをたった5分間で話す…。かなりハードルの高いミッションですね。

聞き手にこれは自分の為になる話だったと感じさせるためには上記のような序論・本論・結論に分けた筋道だった話を組み立てる事が必要です。

話の作り方にも順番がある

実際に話を作るとなった場合、恐らく原稿用紙を目の前に置き小説や手紙を書くが如く最初から最後まで書き上げる、といったイメージのスタイルを取られる方が多い事と思います。

しかし序論・本論・結論に分けた話を組み立てるにはもう少し工夫が必要になってきます。実はこの場合話の作り方にも順番があるのです。

  1. 扱いたい話題、資料などを集め全体像把握するための調査
  2. テーマ(主題)を決める
  3. テーマに沿った本論を作る
  4. 序論(出だし・導入部)を作る
  5. 結論を作る

手紙のようなペンと紙で平面的に書いていくのとは違い、立体的に話を組み立てていく必要があります。その為、序論は終盤の方で作る方が多くまたメリットも多いと言えます。以外に思われるかもしれませんね。

さて、上の5つ順番の中に、残り2つのミスが隠れていますので続けて考えていきましょう。

 

たとえ短い話でも(短いからこそ)序論・本論・結論に分けて話を組み立てる

 

ミスその2.テーマを(主題)を決めずに話を作り出してしまう

 

なぜテーマを決めるべきか?

話の方向性視点定めるものになるから

テーマはこれから話そうとする事柄の方向性を示すもの、また視点とも言えます。例え5分の話であっても(5分の話だからこそ)話そうとするテーマをまず決める事が大切です。

前章の話の作る順番の中で、まず初めに調査するとありました。話を作る前に土台となる資料を集めたり下調べしたりするはずです。その段階ではまだ言わば頭の中の机の上に調べ上げたファイルがただ乱雑に散らばっているだけといった状況でしょう。筋道立てた話に仕上げるためにはその資料を活かす方向性を見出さなければなりません。そうしないと序論・本論・結論のない単なる落ちのない話になってしまう危険性があります。

まずテーマ決める。そこから調査した内容を活かすための視点生まれる

 

ミスその3.序論(話の導入部)から作り出してしまう

先にも触れたように、手紙を書く時は大体初めから書いていく事でしょう。同じように大抵の人はまず初めに序論(話の導入部)から話を作り出すことと思います。

 

序論(話の導入部)に力が入る訳

特に導入部に力が入るのは当然ですし悪い事ではありません。

人の心をがっちりとつかむためには最初の10秒が肝心

そんな風に言われます。こう考えると、特に最も力を入れる部分はこの序論の部分という事になる人も多いかと思います。

序論が大切なのは言うまでもありません。大切なのは作る順番です。序論から作り出す事にはどのような危険がはらんでいるでしょうか?

  1. 徐々に話がテーマからそれていってしまう危険性
  2. 一貫性のない話になってしまう危険性

話の中で最も大切な中心部分は本論です。しかしその本論が決まる前に序論を作ってしまうと、本論にうまく繋がらなくなる可能性が出てきます。仮につながったとしても、全体を通して眺めてみた時テーマから微妙に外れている話になってしまった…という事が起こりえるのです。

まずは本論。そしてその本論導くためにはどんな題材で切り出せばよいか?と言う風に逆算して考えていくのが序論の部分と言えます。そのような順番で作っていくならばテーマに沿った一貫性のある話に仕上げて行きやすくなります。

 

まずは本論から。序論は期待を抱かせ本論に導くための呼び水

まとめ

今回取り上げたのはビジネストークのような”まずは結論から”といったような類ものではなく、あくまで人前で行う一般的なスピーチを念頭に置いたものです。

人前でスピーチをする…。それだけで緊張してしまいそうですが、入念な準備を行う事で乗り切る事が出来るば良いですね。今後取り上げるつもりですが、緊張を和らげる秘訣の一つが話そのものに自信を持つ事。入念な準備が出来るとその分緊張の度合いを弱める事にもつながってきます。

次回は本文中でも取り上げた話を作る5つのステップを順番に取り上げてみたいと思います。

 

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