【SEの転職事情】システムエンジニアは手に職がつかない、は本当か?

働き方

「ITの世界は日進月歩。一度習得したスキルもやがて廃れてしまう」と思われますか?歳を重ねれば重ねるほど転職が難しくなると思えるこの職種。でも対人スキルをはじめとした他のスキルは身に着けられるはず。自分でも気づかないスキルアップのチャンスを見逃さないようにしたいものです。

「システムエンジニアは手に職がつかない」は本当か?

身に着いたのはブラインドタッチくらい?!

以前SEの方が”結局システムエンジニアは手に職がつかない”とう事を言われているのを聞いたことがあります。

古い仕組みはどんどん切り捨てられていき、結局長年かけて学んだこともいずれは無用なものになってしまう…。身に着いたのはブラインドタッチくらい…。

そんな風に感じたとしても不思議ではありません。実際、特に長年コーディングをする立場だった方たちからは”ついて行くのがやっと”という感想をお聞きする事があります。

若い時は頭の回転も速く新しい事もどんどん吸収していきますので、プログラマーとして第一線で働かれる方たちの多くはそういった若い世代と言えます。しかしやがて限界を感じだします。

現役の第一線で働ける期間が短いとなると、おのずと転職を考える機会も増える事でしょう。逆におかれた立場上転職が出来ない人にとってはどうでしょうか?「恐らく自分は生涯コード職人だ」という人にって”手に職が付かない”などとと言われてしまうと自分の仕事に誇りを持ちづらくなってしまうのではないでしょうか。

手に職、の意味

大工をしている友人がいるのですが、彼曰く”自分は一流の大工”なんだそうです。一般住宅の場合、建物その物は電気・設備面は別としてだいたい一人の大工がほとんど作り上げてしまうんだそう。その為担当する大工が一流なのか二流なのかで仕上がりに差が出てしまう事もありうるんだそうですね。長年の大工としての知識が彼を一流ならしめ、その知識と技術は本人が引退しない限り引き継がれます。

技術職の場合いわば目に見える形で手に職を付ける事が出来ます。一方、業種によっては一見手に職がつかないと思えるお仕事も少なくありません。しかし考えてみるどんな職種でも学ぼうと思えば学べることは多くあるはずです。

  • 他の人とのコミュニケーション術
  • 学び方その物のノウハウ
  • 他の人を教えるスキル
  • 経営・労働環境・法律など、今の仕事にやんわりと関わりのある事がら

これら何かしら学んだことがどんどん蓄積されていき、やがて大きな財産になっていくものもあるのではないでしょうか。

一口にシステムエンジニアとはいっても様々な業務があります。上にあげたような主にコーディングを行うプログラマーの方もいれば、お客さんとのやり取りが主な仕事という人もいます。大企業のシステム部である一部分に特化したお仕事をしている人もいれば、私のように一人情シスとして”何でも屋”として働いている人もいる事でしょう。いつもキーボードをたたいているわけではありません。

プログラマーとプロスポーツ選手との類似点

第一線で働ける年齢層が比較的若いという点ではプロスポーツ選手と幾分似ていると言えそうです。では、プロスポーツ選手が歳を重ねやがて体が思い通りに動かなくなった時、”手に職が付かなかった”と考えるでしょうか?あまりそのような事を聞いたことがありません。

確かに現役として活躍できる期間は短い事でしょう。しかし多くのプロスポーツ選手はその間、体を動かす事以外にも多くの事を学び、それを引退後の歩みに活かしています。

  • コーチや監督など直接指導する立場を目指す
  • 一般に教えるコンサルとしての立場を目指す
  • チーム経営にかかわる
  • 同業異種、関連事業にかかわる
  • 道具・環境面・人材の発掘プロデュース

実際選手としての第一線は退いても、それは他の分野での第一線の始まりでしかありません。

システムエンジニアも同じ事ではないでしょうか。若いころにかかわったプログラマーとしての寿命は短いかもしれませんが、システムエンジニアとしての仕事はプログラミングをする事だけではありません。むしろそこから広げられる事柄は多くあるはずです。

今蓄える事の出来るスキルに目を向ける

若くしてプログラマーになったとしても、それ以外の事も同時に吸収する事を心がける事は良い事ですし実際そうされている事でしょう。プログラマーからSEへと徐々にステップアップしてく中で、求められるスキルは変化していきます。実際SEとしてシステム開発にかかわるとしたら多かれ少なかれ対人スキルが求められる事でしょう。

普段、自分の仕事に忙殺されていると中々他の事にまで目がまわらなくなる事もあります。ですが、第一線の寿命が短いとなると、早い段階から広い視野で物事を見る習慣をつける事は大切です。それに気付けるかどうかは自分次第。そのようにして得た様々な知識・ノウハウ・経験は立派な”手に職”となり得る物。歳を重ねても無駄にはなりません。少なくとも邪魔になる事はないはずです。

システムエンジニアの転職。年齢的に不利と考えるか、それとも方向性を微調整するチャンスととらえるか

システムエンジニアとしてステップアップを考えたり、更に良い条件を求めて転職しようとする時、ほんの少し他の分野の事も念頭に置いてみるのも一つの手です。今行っている事の知識を最大限活用したいという気持ちは大切ですが、今回取り上げた通り、単なるITの知識の部分はいずれ廃れる可能性があります。それよりも、廃れる事のない知恵と知識が求められる分野にも果敢に挑戦してみるのはどうでしょうか。

転職を考える時、転職サイトで自分の希望する職種のチェック欄に、ほんの少し自分と関わりのある分野にもチェックを入れてみて検索してみる事も出来ます。思いもよらない職種がヒットし自分の進むべき方向性を微調整するきっかけになるかもしれません。

 

まとめ 気づいていないだけで手に職は付いているかも。全ては本人の気持ち次第

話の冒頭で取り上げた”身に着いたのはブラインドタッチだけ”という話。これは”他の職人と比べてコード職人は殆ど何も身につかないよね”という話の流れでの言葉でした。自分の仕事に全く誇りを抱いていないという事ではないはずです。

サッカー界のレジェンド、カズこと三浦知良選手は一般の常識を超えた域まで現役選手での生き方を貫いています。その背後に並々ならぬ努力がある事は想像に難くありません。多くの知識と知恵を身に着けておられます。

同じように、SEの社会でも定年までプログラマーとして勤め上げたという方もおられる事と思います。その方たちはきっと”自分はこの仕事を最後までやり遂げた”というプライドを感じておられる事でしょう。多くの努力を重ねプログラミング以外の部分でも沢山の事を吸収し現役を維持してこられた人たちはカズ選手同様、多くの”手に職を付けた方たち”だと言えるのではないでしょうか。

転職しさらなるステップアップを目指す人も、逆に今の立場を最後まで貫こうとする人も、いずれにしても学べることは目の前にあるはず。最後に”手に職を付けられた”と感じられるかどうかは本人次第と言えそうです。

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